高齢者施設やデイサービスでは、季節に合わせたイベントや行事が多く行われます。春には花見、夏には七夕や納涼祭、秋には敬老会や運動会、そして冬にはクリスマス会など、四季折々のイベントが利用者の楽しみとなることを願って企画されています。こうしたイベントは、季節の移り変わりを感じ、日々の生活に彩りを添える役割も担っています。
しかし、最近では「ハロウィーン」をテーマにしたイベントを開催する施設も増えてきています。かぼちゃの飾りや仮装といった、若者向けのイメージが強いイベントですが、高齢者にとってどれほど馴染みがあるでしょうか?ハロウィーンを知っている方や、親しみを感じる方は少数派かもしれません。もともと海外の風習であるハロウィーンは、日本の高齢者には馴染みがなく、場合によっては興味を持てないこともあるでしょう。
そのため、こうしたイベントが「利用者本位」であるかどうか、考える必要があります。利用者が求めていないイベントに時間や労力を費やすよりも、利用者が本当に楽しめる行事や、昔から親しみのある行事を工夫する方が大切ではないでしょうか。スタッフ側の自己満足に終わらないよう、利用者の笑顔や楽しみが第一であることを忘れずにイベントを企画していくことが大切だと思います。
季節行事の企画は、スタッフにとってもやりがいを感じる部分です。しかし、利用者の視点を重視し、皆が喜んで参加できる行事にすることが、真のサービス向上に繋がります。ハロウィーンを含む行事についても、一度立ち止まり、「誰のためのイベントなのか」を考えてみることが大切です。